Skin care

肌が変われば印象が変わる。40代からの正しいスキンケア入門【第3回】老け顔の原因は“この2軸”|色素沈着とシワのタイプを知ろう

記事内に商品プロモーションを含みます

1. はじめに|シミとシワ、それぞれの“傾向”を見極めよう

「最近シミが増えてきた気がする」
「笑っていないのに、ほうれい線が目立つ」──

そんな変化を感じたことはありませんか?
実はその悩み、“肌タイプの傾向”に合っていないケアが原因かもしれません。

前回は、皮脂やバリア機能に関わる肌タイプ──
「乾燥・脂性」「敏感・抵抗力」について解説しました。

今回のテーマは、見た目年齢に直結する2つの軸です。

  • 色素沈着しやすいかどうか(=シミ・くすみ)
  • シワができやすいかどうか(=ハリの低下)

「高価な美容液を使っても効果がない…」と感じたことがあるなら、
それはあなたの肌に合ったケアではない可能性があります。

この記事では、それぞれの肌タイプの見分け方や、
タイプごとに避けたい成分・取り入れたいケア
皮膚科学の視点から、わかりやすく解説します。

“老けやすさ”の傾向を知り、肌に必要なケアを見極めることで、
あなたの見た目の印象は確実に変わっていきます。

色素沈着しやすい肌/しにくい肌|紫外線との付き合い方がカギ

「最近、シミが増えてきた気がする」──
そう感じたことがあるミドル男性は、実は少なくありません。

ある調査によれば、美容皮膚科を受診する患者のうち、約30〜40%が“シミ改善”を目的に来院しています。
ただし、男性の中でシミ目的の受診をする人はまだ5〜10%ほどと、少数派。
とはいえ、近年では特に「営業職」や「人前に出る仕事」の男性を中心に、関心が高まっている分野でもあります。

■ 男性が注意すべき「日光性のシミ」

色素沈着と一口にいっても、「肝斑」「そばかす」「炎症後色素沈着」などさまざまですが、
ミドル男性にとって最大のリスクは、“日光性のシミ(老人性色素斑)”です。

これは長年にわたる紫外線の蓄積が原因で、
肌表面に茶色く浮かび上がってくる“老化現象”の一種。
だからこそ、日々の紫外線対策がカギになります。

■ 紫外線には2種類ある

紫外線には、主に「UVA」と「UVB」の2種類があります。

種類特徴肌への影響
UVA地表に届く紫外線の約95%。窓ガラスや雲も通過する真皮層まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊。シワ・たるみ・ハリ低下の原因
UVB地表に届くのは約5%。エネルギーが強い肌表面に炎症(赤み・ヒリヒリ)を引き起こし、シミやそばかすの原因になる。DNA損傷で皮膚がんリスクも

UVAは「じわじわ老ける紫外線」、
UVBは「赤く焼ける紫外線」と覚えるとよいでしょう。

■ シミを防ぐためにすべきこと

紫外線を100%遮断する日焼け止めは存在しません。
そのため、以下のような対策を“複合的に”取り入れることが重要です。

  • 日差しの強い時間帯(10〜14時)を避ける
  • 帽子やサングラス、日傘を活用する(最近は男性向けの日傘も増えてきました)
  • 室内・車内でもUVAは届くため、日焼け止めは毎日使う
  • 日焼け止めはSPF30以上・PA+++以上の“広域スペクトルタイプ”を選ぶ
  • こまめな塗り直し(2〜3時間ごと)も忘れずに

紫外線対策をしていない人ほど、将来的な“見た目年齢の差”が大きく出ると言われています。
ミドル世代の男性こそ、今から意識しておきたいポイントです。

シワができやすい肌/ハリのある肌|コラーゲンと生活習慣を味方に

「笑っていないのに、ほうれい線が目立つ気がする」
「肌にハリがなくなってきたような…」
そんな“老け感”の正体は、シワができやすい肌タイプに関係しているかもしれません。

■ 老化には「内因性」と「外因性」がある

肌の老化には、大きく2つのプロセスがあります。

  • 内因性老化(加齢)
     遺伝的な要因で誰にでも起こる老化。肌のたるみなどはこれにあたります。これはなかなか防ぎようがありません
  • 外因性老化(環境による影響)
     紫外線、喫煙、栄養不足、大気汚染など。特に紫外線によるダメージが最大の要因です。

日々の生活習慣が、シワの深さや目立ち方に大きく関わっているのです。

■ 日焼け止めは“毎日”が基本

「外出しない日は塗らなくてもいい」と思っていませんか?
実は、UVAは窓も通過するため、屋内や車内でも肌に届きます。

だからこそ、日焼け止めは“365日習慣”にするのがベスト
SPF30以上、PA+++以上の“広範囲カバー”タイプを選びましょう。

また、首や手、胸元など年齢が出やすい部位にも忘れずに。
「顔だけケアして他は放置」では、印象の若さは保てません。

■ シワを防ぐ3大成分とは?

シワ予防のカギは、肌内部の3大構造成分の維持にあります。

成分働き減少すると…
コラーゲン肌のハリ・弾力を支える土台たるみ、シワの原因に
エラスチン皮膚の伸縮性を保つ肌が伸びっぱなしになり、深いシワに
ヒアルロン酸水分を保持し、ふっくら感を与える肌が乾燥しやすくなる

■ 効果的なケア成分と習慣

実際に肌の深部まで届き、コラーゲン合成を促す代表的な成分は以下の通り:

  • レチノール(ビタミンA):真皮のコラーゲン生成を促進。医療用の「レチノイド」も有効。
  • ビタミンC誘導体:コラーゲンの生成を助け、抗酸化作用も。
  • 銅ペプチド:コラーゲン・エラスチン合成をサポート。

これらの成分を定期的にスキンケアに取り入れることが重要です。
加えて、以下のような生活習慣も効果的です:

  • 果物・野菜を多く摂る抗酸化食
  • 禁煙(喫煙は肌老化を早める)
  • 睡眠・ストレス管理

ちなみに、ヒアルロン酸を肌に塗っても、真皮層にまで届かないので意味がありません。化粧品に含有されているヒアルロン酸は角層に潤いを与えるという役割で導入されています。

■ 医療の力を借りるのも選択肢

スキンケアだけで補えない部分には、美容皮膚科での施術も選択肢に。

  • ボトックス注射:表情ジワの予防に有効
  • 光治療やレーザー:コラーゲン生成を刺激
  • メソセラピー:ヒアルロン酸などの注入

無理に高価な化粧品を試すよりも、的確な方法で“自分に合った”対策を選ぶことが鍵です。

4つのタイプを考慮して、スキンケアを行う

肌タイプを理解したら、次のステップは製品選びです。
自分の肌傾向に合ったスキンケアを選ぶことで、肌トラブルを避け、見た目の清潔感や若々しさを最大限に引き出すことができます。

■ 肌タイプ別・代表的な悩みと基本戦略

肌タイプの組み合わせ主な悩みスキンケアの基本方針
乾燥 × 敏感赤み、かゆみ、湿疹バリア機能の修復が最優先。セラミドやワセリン系の高保湿アイテムを使用
脂性 × 敏感ニキビ、吹き出物、赤み皮脂コントロールと刺激回避の両立。オイルフリー・低刺激の製品を選ぶ
色素沈着 × シワシミ、くすみ、たるみ紫外線対策+アンチエイジング成分。レチノールやビタミンCを検討
抵抗力あり × 健康肌トラブル少なめ肌状態に合わせて“攻めのケア”もOK。予防的なケアで良好な状態を維持

■ 製品選びの3ステップ

ステップ1|皮脂の傾向でベースを決める

乾燥肌なら、しっとり系乳液・クリームで油分を補う
脂性肌なら、さっぱり系ジェルやオイルフリーの保湿を

ステップ2|敏感肌の人は「避けたい成分」に注目

→ 香料、アルコール、石鹸などの泡立ちの良い製品は避ける
→ 日焼け止めは鉱物由来のUV(亜鉛・酸化チタン)は敏感肌におすすめ

ステップ3|シミ・シワが気になる人は“攻めの成分”を検討

レチノール、ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体など
→ 肌に合うか様子を見ながら、週2〜3回の導入からスタートがおすすめ

■ “万人に良い”製品は存在しない

高評価・人気ランキング上位でも、自分の肌に合わなければ意味がありません。
逆に、ドラッグストアで手に入るシンプルな製品でも、肌タイプに合っていれば効果は出ます。

大切なのは、他人ではなく“自分の肌”にとってのベストを見つけること。
それが、遠回りに見えて最短のスキンケアの道です。

■ 次回予告|肌タイプ診断チャートで“あなたの肌”を明らかに

これまで3回にわたり、肌のタイプとその傾向、そして製品選びの基準を紹介してきました。
次回はいよいよ、自分の肌をセルフチェックできる「診断チャート」をお届けします。

スキンケアに“確信”を持つ第一歩。どうぞお楽しみに!

【参考文献】

created by Rinker
¥2,750 (2025/09/17 20:15:43時点 楽天市場調べ-詳細)